世界にひとつの和菓子を作ろう!
白島にある集会所…ここで「和菓子づくり」の授業が行われました。続々と集まって来られる学生さんたち。ジン大デビュー初の方や、常連の方、和菓子が好きでわざわざ遠方から来られた方。マイエプロン・マイ手ぬぐいを手に授業に挑みます。和菓子店「旬月神楽」店主、明神 宜之さんを先生にお迎えして、授業開始です。 まずはそれぞれ自己紹介。学生さんたちに、好きな和菓子、和菓子に関する質問などを伺いました。おはぎやどら焼きが好きな方、洋菓子よりもむしろ和菓子派!な方、お茶をされていてお茶席の薯蕷饅頭が好きな方…etc。和菓子に関する質問も、「匠の技のひみつは?」「和菓子と洋菓子の違いについて」など、自然にたくさんの質問が出て、皆さん和菓子に興味深々の様子! まずは座学で「和菓子の歴史や、豆知識」などの勉強からスタートです。和菓子の起源は、なんとインドから入ってきた「柿」。その後中国から「肉まん」が伝わり、これに餡をつめたものが「餡まん」や「饅頭」になっていったそう。本格的に和菓子が作られ始めたのは17世紀。日本でお茶文化が花開き、お茶席で出すお菓子として、発展してきたとのこと。お茶席で出される生菓子などは、特にデザインが決まっているわけではなく、しかも地域によってサイズがバラバラ。意外な話に目を丸くされる学生さんもいらっしゃいました。高い生菓子となると、一口1,500円のものもあるそうです…! 「和菓子」の定義としては、おおまかに「四季を感じるもの(通年出回っているものもありますが)」「油をつかっていない」こと。四季を意識し、春・夏は涼しげな寒色を使い桔梗などをモチーフに、秋・冬はあたたかな暖色を使いナス(正月の初夢)や梅などをモチーフにすることが多いそうです。職人が使う道具は、なんと手作りのものもあるとのこと!作業しやすいよう、加工したり、削ったりして、馴染む道具でお菓子作りをされる方が多いのだそうです。 さて!座学授業の後は、いよいよ実践!先生の説明を聞きながら、実際にお菓子を作っていきます!今回は「梅」と「亀と鶴」の上生菓子2種。手元の餡や薯蕷煉切(じょうよねりきり…山芋を蒸して漉したもの)を手やヘラを使って、カタチ作っていきます。餡を丸め、煉切でつつんで…。最初は「こんなん無理よ~!」と言われていた学生さんも、いざ始めると真剣そのもの!「やった!きれいにできた!」「楽しくなってきた!」「個性でますね、鶴の顔が面白いことに…」「なんか、愛着わきますね~」和気あいあいと、世界でひとつの和菓子をカタチづくっていきました。完成した後は、作った和菓子を手にハイ、ポーズ! 体験の後は、「旬月神楽」へ移動して、先生の和菓子づくりを見学。オシャレであたたかな雰囲気のお店に行くと、ほのかにほんわかいい香り。色とりどりの美しい和菓子に囲まれた、ゆったり空間で、いざ先生の実演開始です。ピンク色の薯蕷煉切と餡を使い、菊をモチーフにした上生菓子を目の前で作成していただきました。使っている材料・道具はほぼ同じもののハズなのに、あっという間に、ぱっと魔法のように、美しい2つのデザインの菊の花が咲きました。匠の華麗な技を前に、皆さまビックリ! 先生へ質問されたり、学生さん同士で店内を見てまわりながら、「やっぱ色も形も、きれいよね~」など和やかにお話しされたり…。笑顔の華あふれ、一人ひとりのハレの日になったのではないかと思います。 ■レポート/尾川 由香梨 ■写真/鹿渡 成樹
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嬉しいとき、楽しいとき、お祝いしたいとき、ちょっと贅沢したいとき。 笑顔が集う場所にどんなお菓子を合わせますか? 今回のイチオシは和菓子! ハレの日に華を添える和菓子の世界を「旬月神楽」の匠、明神宜之さんにご案内頂きます。 一口に 和菓子といっても色々ありますが、 その中でも上生菓子は見た目にとっても繊細で、お花のよう。 お茶席で頂くモノという、かしこまったイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。 でも実は季節の便りを運んでくれる身近な存在なのです。 今回の授業では、上生菓子作りにも挑戦します。 特別な事があった時はモチロン、 普段の生活にちょっとした潤いをプラスする和菓子に触れてみませんか? 【授業の流れ】 13:45 受付開始(白島集会所) 14:00 授業開始&チェックイン 14:10 先生のお話 14:30 体験 15:20 旬月神楽へ移動 15:30 旬月神楽見学 16:00 記念撮影・レポート記入・授業終了 【集合場所】 ※集合場所と教室が異なりますので、ご注意下さい。 白島集会所(広島市中区西白島町9−17 ) 【持ち物】 ・参加費 650円(施設使用料150円+和菓子体験実費500円) ・手ぬぐい(水で濡らして、手を拭きながら作業します) ・エプロン ・必要であれば三角巾 【入場】 集合場所へは、授業開始時間までに必ず集合して下さい。 なお、10分を超えて遅刻された場合は受付終了となり、授業へ参加することが出来ませんのでご注意下さい。 【当日連絡先】 070-5522-9638(ひろしまジン大学事務局) ※緊急のご連絡の場合のみ、おかけ頂きますようお願いいたします。 (授業コーディネーター 藤本寛子)
<先生>
明神 宜之 / 旬月神楽 一級和菓子技能士
全国和菓子協会の「優秀和菓子職」認定職人であり、自身も呉の老舗「蜜屋」の息子として小さな頃から“和菓子のある生活”に親しんでいた。店でお菓子作り教室を開催したり、ハロウィンにちなんだ商品を取り扱うなど、和菓子界に新しい風を吹き込むユニークな取り組みも行っている。
今回の教室:旬月神楽
住所:広島市中区白島中町4丁目16
〇旬月神楽 白島工房 呉に本店のある蜜屋饅頭の新店舗として白島にオープンした和菓子屋さん。オシャレな店内に美しく和菓子がディスプレイされ、季節の便りを運んでくれる店内に癒されます。
カテゴリ:【食】 言 語 : 日本語のみ 定 員 :8人
参加対象:どなたでも