現存する最大の被爆建物である被服支廠。長く続く赤いレンガ造りの外観に圧倒されますが、実は日本最古級の鉄筋コンクリート造の建物でもあるんです。外観を見学したのち、4つの視点(平和・教育、産業遺産、まちづくり、アート)から被服支廠についてアイデア出しをしました。
■授業で案内頂いた、つむぎ屋さんによるレポートです!
ぜひ読んでみてください~。
<授業詳細>------------------------------------------------------------
2020年1月13日(月祝)開催
旧広島陸軍被服支廠(以下、被服支廠)は、広島市南区の出汐町にあります。
現在4棟がL字型に並んでいますが、そのうち3棟を管理する広島県は、1棟を残して他を解体する方向であると先日発表しました。
この発表に対して、複数の市民団体が全棟保存するよう広島県に働きかけるなど、なくなるかもしれないとわかった今、改めて注目を集めています。
今回、ニュースをみて初めてこの建物を知ったという方や、訪れたことのない方も多いのではないでしょうか。
この授業では、その被服支廠を実際に訪れ、改めてその立地や建物の規模、歴史などを知ります。
また、見学後、広島県が募集している「パブリックコメント」を参加者の皆さんと一緒に考えてみたいと思います。保存するなら、どう残す?どう活用する?広島はどんな街になったらいいだろう?など、フランクに意見や感想を共有しながら考えてみましょう。
内容は以下の通りです。
まずは被服支廠の建物のまわりを実際に歩き(敷地内は工事中のため見学できません)、広島の建築に詳しく、被服支廠についてもこれまでさまざまなイベントを開催してきたアーキウォーク広島代表の高田真さんに、建物について説明してもらいます。
そして次に、修学旅行などのプログラムとして被爆建物でもある被服支廠を中心に展開されている「被爆証言を歩く」という見学コースに沿って御幸橋まで歩きます。これはつむぎ屋という団体が、8月6日に被服支廠で被爆し、現在は旧被服支廠の保全を願う懇談会の代表を務めている中西巌さんの当日の足取りをたどるためにつくったコースです。被服支廠を活用している事例の一つとして体験してみましょう。
見学後は歩いてClip広島に移動します。そこで高田さんから被服支廠の内部構造についての説明をききます。映像を見ながらより詳しく建物について知ることができます。そして、参加者の皆さんで被服支廠がどのようにして街にあり続けるといいか?を考えてみましょう。
■アーキウォーク広島:https://www.oa-hiroshima.org/
■Clip広島:https://cliiip.h-toyopet.com/
【参加費】
無料
【集合場所】※変更しました(2019年12月30日)
翠町第二公園 google map
(広島県広島市南区翠3丁目4−1)
【定員】
15人
<先生> ----------------------------------------------
高田 真 / アーキウォーク広島 代表
広島のまちなかで生まれ育つ。都市プランナーとしての勤務の傍ら、市民組織アーキウォーク広島の代表として広島の建築を内外に紹介する活動を展開。建築一斉公開イベント「ひろしまたてものがたりフェスタ」実行委員。著書「アーキマップ広島(ブックエンド)」
つむぎ屋
瀬戸麻由と福岡奈織を中心として、平和学習や研修を目的に来広する人・グループを対象に、広島の人と交流するワークショップや、平和公園等の案内を行う。
また、「被爆証言を歩く」として8月6日の被爆者の足取りを実際の街の中で辿る体験型プログラムを作成中。これまで修学旅行や社員研修等を担当し、「被爆証言を歩く~旧陸軍被服支廠と中西巌さん~」を提供する。2018年より活動開始。
協力
旧広島陸軍被服支廠の保存・活用キャンペーン
(授業コーディネーター 平尾順平)
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