想いを見つめる、そして伝える。
結婚式の準備という言葉を聞いて、みなさんはどんなことを思い浮かべますか? 雑誌やネットで情報を調べたり、ウェディングフェアに参加したり、式場の雰囲気や料理を試したり…といったことでしょうか。もちろん、そういうこともあるのですが、今回の先生であるウェディングプロデューサー、池田真莉さんの場合は、かなり予想外のことから始まるのです。さてそれは何でしょうか。授業のレポートでその謎を紐解いていきましょう。
暖かい陽射しに恵まれた心地よい土曜日の午後、先生の事務所である Knot total wedding produce のオシャレ空間で授業が行われました。インスタグラムでキラキラとした雰囲気の投稿が巷で有名なのですが、ご本人に直接お会いすると、そのイメージよりもさらにキラキラとしているという参加者のみなさんの声。コーディネーターが挙式をオーダーしたことから実現したこの授業、その想いを共有して授業スタート!
まずはみんなで自己紹介、「池田先生をもっと知りたい」「1年の始まりに、自分を振り返るというテーマに共感」「なんだか楽しそう」など、みなさんの参加動機ってとても興味深いのです。
次いで、先生の自己紹介から従来のブライダル業界で感じた違和感、自分自身を振り返るきっかけとなった一年間のトロント留学を経て起業にまつわる話、「今の私が、今はじめられることをしよう」という決意と行動の結果が結び合わさったのが、この Knot total wedding produce なのです。まばゆい笑顔でとても楽しそうに話す池田先生のお話にみなさん吸い込まれていました。
二人だけの結婚式のピースを一つひとつ大切に紡いでいきたい、その想いから依頼があって始めに行うのが、みっちり3時間のインタビュー。そうして出来上がる二人だけのコンセプトをプレゼントされているそうです。あるときはイラスト、あるときは写真、ただの定型文やフォーマットではない想いの集大成は、式へ向けての二人の羅針盤となるのです。
一番大切なことを一番大切な人たちへ伝えるのが結婚式であるという確固たる想いから実施されるのが ”家族テスト”です。受験エリートでも100点が取れないような問題にしました、と先生。少しだけ中身を紹介すると、
・「両親があなたからもらって一番うれしかったものを書きなさい」
・「家族の思い出深いエピソードについて書きなさい」
・「パートナーが思うあなたの一番好きなところを書きなさい」
回答は、持ち帰って実際に家族に問い合わせて自己採点し、結果を提出するという徹底ぶりなのです。今回はミニテストということで、主に家族に対する部分をピックアップして実施されました。
テスト後、みなさんからは、「両親への手紙というありきたりな手法は絶大イヤだと思ってたけど、あった方がいいのかもと思った」「両親の人生について考えたことがなかったから、いい機会だった」などの声があり、家族という当たり前だけど当たり前じゃない存在について振り返る時間となりました。
軽く休憩を挟んだ後「もし明日死ぬとしたら誰に想いを伝えたいですか?実際に手紙を書いてみよう」というワークを行いました。明日死ぬなんてことは普段あまり考えることってないですよね。家族でも友達でも恩師でも、もちろん明日への自分でも構わないそうですが、こちらも頭を悩ませている様子でした。
手紙は実際に手渡すか、手渡しが恥ずかしい場合は、先生が責任を持って郵送してくれるとのこと。そして質疑応答の後、感想のシェア、記念撮影をして終了です。
いかがでしたか? Knot total wedding produce が手がける結婚式の秘密が、何より池田先生のキラキラとした笑顔の秘密が垣間見えたのではないでしょうか。
普段の何気ない日常の中で出来ること、それが言葉で伝えることなのです。
授業中に流れていたあったかい幸せに満ちた時間の後、参加者のみなさんは余韻に浸りながら放課後の時間を楽しんでいたようです。それぞれの想いを言葉に。
■レポート/つじ りゅういち
■写真/黒木 真由
2019年1月19日(土)開催
先生:池田真莉さん(Wedding Producer)
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