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​授業レポート

大竹和紙びより


大竹を大満喫な1日♪

天気の良い春の休日、和紙の授業で大竹へ!大竹市は広島県内で唯一、伝統的な手すき和紙を作り続けています。 今回の授業は、「大竹まちあそびプロジェクト」をキーワードに活動されている『PiNECoNeS(パインコーンズ)』の藤井ちえさんと一緒に巡りました! 大竹駅に集合し、まずは「大竹手すき和紙の里」へ。先生は「おおたけ手すき和紙保存会」の大谷一真さん(家を買って大竹にUターン!後継者になるべく勉強中だそう)。作業工程など、説明をしていただきました。 「大竹手すき和紙」の原料は、「楮(コウゾ)」という木の皮。それに「トロロアオイ」を加えて作られます。原料のコウゾを育てるところから始まり、刈り取り、蒸す、皮をはぐ、干す、加工から紙すきまで全て合わせると15以上の工程が! コウゾの木を育てるには「芽かき」という成長する芽を取る作業、「キズヨリ」という漂白した白皮からゴミを取る作業(5Kgの白皮のゴミを取るのになんと6、7時間もかかるそう!)など、なんとも大変な工程を経て和紙が出来上がることに驚愕!1枚の和紙が出来るまでに、こんなにも涙ぐましい丁寧な準備が必要とは、知りませんでした。 お話を聞いた後は、いよいよ体験。葉書(ハガキ)作りに挑戦です!原料のコウゾの皮はふわふわで綿のよう。トロロアオイと一緒に水に溶かして葉書大の網にすくっていきます。掃除機のような特製の機械で乾燥させ、鉄板の上で焼いて出来上がり。実際に自分で作ってみると、ちょっとしたムラも芸術的♪愛おしく、使うのが勿体ないほどです。 体験中、手すき職人さんがいらっしゃって伝統的な紙すきの技を見せてくださいました!リズミカルに大きなすだれを前後に動かし、絶妙なタイミングで引き上げる姿。ちゃぷ~んと鳴る水の音も心地よく、職人さんの、力強くも繊細な技に目が釘づけ! 大竹市民会館で手すき和紙鯉のぼりの展示も見学し、次に向かったのは、パインコーンズの活動拠点『98base(くばべーす)』 。一見、普通の家?!と間違うような外観、中に入ってびっくり!オシャレなカフェ空間が広がっています。メンバーの運営する『plus good day』というカフェでお昼ご飯!特製カツカレー、すごく美味しかったです! お昼ご飯の後、ドリンクを飲みながら、藤井ちえさんから『PiNECoNeS(パインコーンズ)』の結成エピソード、活動の紹介を聞きました。まちづくりでなく「まちあそび」、それいいね!と思ったことを実現させ、楽しみながらオシャレに活動されている姿は、とっても素敵! 最後は和紙の未来について、話し合いました。高齢化や担い手不足など‥危機に直面している和紙生産の現場。まちの宝物である大竹手すき和紙を未来に残すためどうしたらいいのか?「和紙が出来るまでの工程を知る機会を増やしては?」「ショッピングモールで実演ワークショップ」などなど、様々な意見が飛び出しました。ここまで和紙について考えたのは正直初めて。実際に大竹に訪れ、体験したり話を聞いたからこそ、考えてみたくなる。 伝統的な大竹手すき和紙、PiNECoNeS(パインコーンズ)の活動やオシャレカフェ、大竹の魅力に心をうばわれた1日となりました。コウゾの栽培はこれからが手間のかかる本番!「芽かき」プロジェクトの参加者も大募集中だそうです♪

■レポート/大下 愛 ■写真/塚野 理加 ・ 山中 祐太

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<授業詳細>

広島県内で唯一、手すき和紙づくりの伝統が残る「大竹和紙」。 しかし今、担い手の高齢化など多くの難題を抱え、存続の危機にあります。 今回の授業では、「大竹まちあそびプロジェクト」をキャッチフレーズに活動する 「PiNECoNeS(パインコーンズ)」と一緒に、和紙体験を楽しみませんか? 「PiNECoNeS(パインコーンズ)」は、 大竹市内外の人をつなぐイベントを企画運営している女性6人のグループ。 大竹にゆかりのある雑貨作家にこだわった「デアイマルシェ」や、 大竹和紙を使った商品開発と販売「大竹和紙小市」などをこれまでに開催。 自分たちの住む大竹市を見つめなおす活動を楽しく、オシャレにされています。 彼女たちの新しい活動拠点「98base(くばべーす)」にも訪れ、 メンバーが運営するカフェ「plus good day」のこだわりランチをいただきながら、 まちの大切な宝物をどのように残していくのか、一緒に考えてみませんか? 【授業の流れ】 9:45 受付開始(JR大竹駅集合) 10:00 授業開始・大竹手すき和紙の里へ移動・オリエンテーション 10:30 大竹手すき和紙の里見学、手すき和紙体験 12:00 98baseへ移動(https://www.facebook.com/98base/) 12:15 ランチ 13:30 PiNECoNeSのつくり方、大竹和紙の取り組み 14:15 大竹和紙のこれからトーク 15:15アンケート、集合写真 15:30 授業終了 【持ち物】 実費1600円(手すき和紙体験代、昼食代、保険代)がかかります。 【集合場所】 JR大竹駅集合 ※教室と異なりますので、ご注意ください。

【定員】

12人 【参加対象】

どなたでも 【入場】 集合場所へは、授業開始時間までに必ず集合して下さい。 なお、10分を超えて遅刻された場合は受付終了となり、授業へ参加することが出来ませんのでご注意下さい。 【当日連絡先】 070-5522-9638(ひろしまジン大学事務局) ※緊急のご連絡の場合のみ、おかけ頂きますようお願いいたします。 (授業コーディネーター 古川智恵美)

<先生>

大谷 一真 / 大竹手すき和紙保存会 / 大竹手すき和紙サポーターズ

1977年生まれ 広島県大竹市出身、大竹市在住 出身地に恋い焦がれ(?)大竹市に移住。 約30年ぶりに帰ってきた街の魅力の無さに唖然。大竹の約400年続く伝統の和紙づくりは後継者がいないと聞き、「ならば、わたしが!」と和紙づくりを勉強中。地域の伝統を守る活動が少しでも街の魅力につながれば、と模索中。 最近は和文化にも興味津々。 たまに飛行機マニアの顔をみせることも。 「てすき和紙」は「すてき和紙」‼

藤井 ちえ / PiNECoNeS LLP代表/大竹手すき和紙保存会会員

1972年広島市生まれ。大竹市在住。 1999年WEBデザイナー、パソコン講師として起業後、2000年より大竹市在住。2011年自分の住むまちが少し楽しいまちになったらいいな。とイベントを企画運営。その後、その運営委員会をPiNECoNeS(パインコーンズ)として発足。これまで大竹にゆかりのある雑貨作家にこだわった雑貨市「デアイマルシェ」。廃校備品を次に大事にしてくれる人につなげる「廃校ノスタルジア」。大竹和紙を使った商品開発と販売「大竹和紙小市」など、廃校、空き店舗、寺、森などを会場として大竹市内外の人をつなぐイベントを企画運営。6人のメンバーと、それぞれの視点を大事に自分たちの住む大竹市を見つめている。 現在は大竹市玖波駅から徒歩2分、築70年の空き家をセルフリノベーションで多くの人と改築し、「98base」と名付け拠点としており、PiNECoNeS LLPの活動や大竹手すき和紙の活動の講演を行いながら、FMはつかいち「PiNECoNeSのまちあそびラジオ♪」のパーソナリティをしている。 https://www.facebook.com/PiNECoNeS20120101/https://www.facebook.com/98base/

<教室>

大竹手すき和紙の里

(広島県大竹市防鹿3365) アクセス:山陽自動車道「大竹IC」から車で約10分      JR山陽本線「大竹駅」からタクシーで約5分

大竹市は、県内で唯一、手すき和紙づくりの伝統が残っている場所。その歴史は四百年以上にもなります。「大竹手すき和紙の里」では、手すきの作業風景や道具類の見学、和紙のハガキづくりが体験できます。

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