海苔ってこんなに奥が深い
日本人の食に馴染みのある食材「海苔」。おにぎりに巻寿司、あったかいご飯を巻いて食べるなんて最高ですよね。でも海苔と一言で言っても、実は産地が違えば色も味も違うのです。その事実を確認すべく、海苔一筋66年、味付け海苔加工を行っている丸徳海苔株式会社さんへ行ってきました。 そもそも海苔ってどうやって今の形になったのか、丸徳海苔の濱野さんに教えて頂きました。海苔の歴史を遡るとかなり古く、西暦700年ごろには租税の一種として納められ、古代から親しまれていたそう。現在私たちが食べている海苔の味になったのは、江戸時代ごろ。広島はえび、いりこで味付けをし、この味付け方法が全国へ発展していきました。なので、広島は味付け海苔の発祥の地と言っても過言ではないのです! 続いて、海苔を見続けてはや42年の丸徳海苔の三木さんに海苔の違いについて教えて頂きました。海苔が親しんでいる姿になるには、胞子から芽となり生長するまで約一年かかるそう。またそこから、食べられるように加工、海苔の格付、買付けなど、さまざまな工程を経て、私たちの食卓へ並びます。 お二人のお話を伺って海苔について少し詳しくなったあとは、きき海苔タイムー‼ 三木さんに海苔の見た目や香り、厚みの違いについて教えてもらい、5種類の海苔の産地を当てます。①口どけ、香りよしの有明海産(佐賀県)、②ほどよい厚み、深みのある色の瀬戸内海産(兵庫県)、③固さはあるが、色が非常によい瀬戸内海産(広島県)、④高級料亭で使われる愛知県産、⑤栄養源があり、肉付きのいい宮城県産の5種類。手に持って透かして見たり、口に含んで香りを確かめてみたり。みなさん、いろんな方法で挑まれていました。答え合わせをしましたが全正解までは難しく、きき海苔マスターになるには、まだまだ時間がかかりそうです。 授業の最後には丸徳海苔さんのご厚意で、ごはん片手に味付け海苔や海苔の佃煮などを試食しました。中でも海苔の入ったお味噌汁はとっても美味しく、授業後に購入したほど。また、焼海苔機で焼いた焼き立ての焼海苔は香ばしく、参加した学生さんの中でも好評でした。青のりにオリーブ油、じゃこ、しょうゆを加えたじゃこ海苔もレシピをスタッフの方に聞かれている学生さんの姿も見られました。 海苔になるまでの工程が多いことを知ったのでこれから大事に食べよう、焼き立て海苔の味にびっくりした、海苔のレシピを知ってみたいという感想がありました。海苔の違いを知った今日からは、産地や香りを意識しながら、よりもっと海苔を楽しめそうです。 ■レポート/大田 真奈 ■写真/芝内 克佳・比嘉健
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2016年09月10日(土) 10時30分 ~ 12時30分
教室:丸徳海苔株式会社
おにぎりに巻き寿司、私たちの食卓に欠かせない身近な食材、「海苔」。 「海苔」と一言で言っても、産地や摘み取りの時期によって色や味が違うのだそう。 そこで今回は海苔について知る授業を開催します。 教室は海苔一筋66年、商工センターにある「丸徳海苔」。 海苔について知った後、いろいろな海苔の味比べをする予定! 実は、現在主流の味付け海苔は広島生まれ!? あまり知られていない、広島の海苔の歴史についてもご紹介。 海苔なんて全部同じでは?と思っている方、 美味しいものが好きな方、 一緒に海苔について知りませんか? 今までの海苔の概念が変わるかも?! 【授業の流れ】 10:15 受付開始 10:30 授業開始 ・海苔についてのお話 ・海苔の味比べをしよう! 12:20 記念撮影・レポート記入 12:30 授業終了 【集合場所】 丸徳海苔株式会社 2階キッチンスタジオ 【持ち物】 筆記用具 【入場】 集合場所へは、授業開始時間までに必ず集合して下さい。 なお、10分を超えて遅刻された場合は受付終了となり、 授業へ参加することが出来ませんのでご注意下さい。 【当日連絡先】 070-5522-9638(ひろしまジン大学事務局) ※緊急のご連絡の場合のみ、おかけ頂きますようお願いいたします。 (授業コーディネーター 大下 愛)
<先生>
丸徳海苔のみなさん /
1949年、広島市仁保町にて濱野徳三商店として味付け海苔加工業を創業。1978年に商工センターに移転、2007年に全面改築し工場見学設備やキッチンスタジオを設置しました。 ザ・広島ブランドの「広島かき味のり」や「わさび味のり」などの味付け海苔商品のほか、2015年10月には新食感のり菓子の「ワルのりスナック」を発売。地域の魅力を発信する安全で安心な商品づくりをこころがけています。
<教室>
丸徳海苔株式会社
住所:広島市西区商工センター7-1-40 アクセス:広島電鉄宮島線井口駅から徒歩約8分、JR山陽本線新井口駅から徒歩約20分
1949年、広島市で濱野徳三商店として味付け海苔加工業を創業。 安全・安心で品質の高い海苔づくりをめざし積極的に先端技術を導入。海苔やその調味液(タレ)、瀬戸内を中心とした地域の素材にこだわった商品開発をおこなっています。2015年からは、社屋1階に工場直売所をオープン。工場祭や試食会など地域に密着したイベントを実施しています。 また、古くから西国一の海苔の産地として名をはせた広島湾の海苔の歴史がわかる資料コーナーや、おいし海苔が日々生まれる海苔プラント見学コース、焼き海苔体験や海苔の試食も出来る体験室があります。 http://marutokunori.jp
カテゴリ:【食】 言 語 : 日本語のみ 定 員 :15人
参加対象:どなたでも