「オペラ」を様々な角度から味わおう
オーケストラやミュージカルと比べて、少し敷居の高い印象のするオペラ… 華やかなイメージのオペラを、鑑賞してみたい… そんな思いを胸に秘めたオペラ初心者を中心に、16名の学生が集まりました。 まず、ひろしまオペラ 音楽推進委員会 事務局次長の高宮敏浩さんから、戦後広島でオペラが育ってきた経緯について、説明をうけました。最も驚いたことは、広島では4つものオペラ団体が活動しているとのこと!今回の授業の舞台であるアステールプラザを中心に、戦後直後広島は文化的成熟のアピールとして、オペラに大変力を注いできたそうです。広島で生まれ育った私ですが、ここまでオペラが広島に根付いていることは、初めて知りました。また、ひろしま国際オペラスタジオ実行委員、オペラ歌手でもある山岸玲音さんからは、ヨーロッパでのオペラの歴史、1894年に輸入されて日本に定着したオペラについて語ってもらいました。 さて、学生の皆さんが楽しみにしていた「舞台裏」へ潜入です! オペラでは、オーケストラと役者は指揮者の合図をたよりに、物語を進めていきます。舞台裏でも指揮者を確認出来るモニターが随所に設置されてありました。 舞台の上にも上がりました。約200個もの照明スポットに照らされた舞台はとても明るく、また目の前に広がる約1200もの観客席に圧倒されました。キャストは上演の際にはさぞ緊張されるのだろうと思ったのですが、「演技に集中しているので緊張はしない。観客一人一人の顔が見えた時、満足のいく演技ができる」と山岸さんは話されていました。 いよいよ、2階席での「遣唐使〜阿倍仲麻呂〜」第1・2幕の鑑賞です。 上演が始まった途端、遣唐使船の荒波にもまれる様子を、照明と音楽だけで表現する舞台に引き込まれました。人生初のオペラでしたが、舞台をのめり込むように見つめてあっという間の1時間の上演でした。光・影・音の醸し出す情景と、人の歌声…。オペラはそれら各要素を融合した芸術なのだと、感じました。 舞台の余韻に浸ったまま第1・2幕を鑑賞し終え、続きが気になってしょうがない様な名残惜しい様子で、学生の皆さんはホールを出ました。8月11、12日に行われる本番で、続きの第3・4幕も楽しめました。 キャストとオーケストラと舞台裏…、「オペラ」を様々な角度から味わうことができた、貴重な体験のできた授業でした。 (ひろしまジン大学サポートスタッフ レポート 日下部花鈴) (ひろしまジン大学サポートスタッフ 写真 鹿渡成樹)
------------------------------------------------------------ <授業詳細> 2012年08月09日(木) 17時00分 ~ 19時00分
教室:アステールプラザ大ホール
「オペラ」と聞くと、 皆様は最初にどんなものを思い浮かべますか? ちなみに私は、 スーツをピシッと着こなしたジェントルメンがエスコートする オペラグラスを持った貴婦人たちがドレスで観賞・・・ そんな風景を思い浮かべていました。 今回ご紹介するオペラを知るまでは・・・! そんな私のような固定概念を覆す 新感覚「オペラ」が、広島で公演されるのです☆ 広島市は、終戦直後からオペラ上演の歴史を持ち、 「ひろしまオペラルネッサンス事業」発足以来、約20年の間 新作オペラの制作・上演、人材育成など様々な取り組みを行ってきています。 昨年の8月にひろしまジン大学で行った 「ひろしまオペラ体験授業 ~オペラデビューは今だ!!~」 という授業でも、 アステールプラザの裏側を見学するとともに、 オペラ「La Boheme(ラ・ボエーム)」の 本番と全く同じのリハーサルの前半部分を観賞。 見事、30人もの方々がオペラデビューを飾りました♪ 今回その第2弾として見学させて頂くのは、 2012年8月11日、12日両日公演の、 「遣唐使~阿部仲麻呂~」 天平五年、浪速を出発した遣唐使たちのお話です。 オペラ作品と言えば、西洋の衣装に身を包み、 愛憎劇や殺戮が繰り広げられるドラマティックなものが多く思い浮かぶ中、 今回の「遣唐使」は、人と人の繋がりや望郷の念を表現する 現在の感覚でも共感し易い、和風な作品。 現存している作曲家が書き下ろした「今」の音楽と 当時を忠実に再現した本格的な衣装にも注目です☆ 当日は12日公演の際に阿倍仲麻呂を演じる山岸玲音さんと アステールプラザでオペラを担当する高宮敏浩さんが、 アステールプラザの裏側や 本編の説明もしてくださるそうなので、 そちらも併せてお楽しみに♪ オペラに興味があるけど行ったことが無い方、 普段は見ることが出来ない舞台裏から、 オペラ裏口入門しちゃいましょう☆ もちろん、更にオペラ好きになるためのご参加もお待ちしてますよ!! 【授業の流れ】 16:30 受付開始 17:00 授業開始 ・アステールプラザ説明・裏側見学 ・オペラ「遣唐使」の説明 18:00 リハーサル見学 ・「遣唐使」の本番と同じ投資稽古の前半部分を、 2階S席付近にて見学。本番と同じなので、生のオーケストラ演奏も楽しめます! 19:00 授業終了 レポート記入、集合写真を撮影後、解散。 【注意事項】 ※1 当日はオペラのリハーサルを見学、またホール内を歩きます。 実際の舞台裏などを見学しますので、動きやすい服装、歩きやすい靴でご参加ください。 ※2 舞台裏見学、リハーサル見学中の写真撮影・ビデオ撮影は原則出来ません。 あらかじめご了承ください。 ※3 実際の公演は8月11日・12日に行われますが、授業当日、チケットを購入することも可能です。 ご希望の方はスタッフまでお問い合わせください。 【集合場所】 アステールプラザ 正面ロビー 【入場】 集合場所へは、授業開始時間までに必ず集合して下さい。 なお、10分を超えて遅刻された場合は受付終了となり、授業へ参加することが出来ませんのでご注意下さい。 【交通手段】 お車、自転車でお越しの際は、近隣のパーキングをご利用下さい。 (授業コーディネーター 野田夏梨) ===================================================== ※当授業は無料の学生登録をすることで、どなたでも受講できます。 ご希望の方はお申込画面へお進みください。 =====================================================
<先生>
山岸玲音 / ひろしま国際オペラスタジオ 実行委員
三育学院短期大学英語学科、イメージフォーラム映像研究所卒。幼少時より教会の聖歌隊での活動やミュージカル出演などを通じて音楽に親しみ、以後様々なジャンルの音楽に傾倒。バンド、ソロでのライブ活動、作詞作曲、即興演奏、現代美術や打楽器とのコラボレーション等の多岐にわたる活動後、自身の声と表現の開発を目指すため研鑽の場を声楽・オペラに移し、2004年HIOS「仮面舞踏会」シルヴァーノ役でオペラデビュー。 以後「椿姫」(マルケーゼ)、「ジャンニ・スキッキ」(マルコ)、「ラ・ボエーム」(ショナール)、「イル・トロヴァトーレ」(フェランド)、「蝶々夫人」(ヤマドリ)、「コシ・ファン・トゥッテ」(ドン・アルフォンゾ)「仮面舞踏会」(レナート)、「ランメルモールのルチア」(エンリーコ)等に出演。脇役から主役まで幅広く役柄をこなし、今後の更なる活躍を期待されている。 現在、オペラ出演・リサイタル・ボランティア慰問演奏等意欲的に活動し、後進の指導にもあたる。近年では人間の本質にせまる曲を選曲し、ジャンルの域を超えたレパートリーで演奏している。 木定音楽センター本通声楽科・ヴォーカル科講師。HIOS(ひろしま国際オペラスタジオ)実行委員。
高宮敏浩 / アステールプラザ事業担当主任・ひろしまオペラ・音楽推進委員会 事務局次長
平成4年度、文化庁の「新文化拠点推進事業」の地域指定を受けて、行政・マスコミ・音楽関係者からなる官民一体の「ひろしまオペラ推進委員会」が組織され、新作オペラの制作・上演、また人材育成や普及・啓発事業など多彩な事業を実施してきた。平成19年度からは、「ひろしまオペラ・音楽推進委員会」と名称を変更し、クラシック音楽から現代音楽まで幅を拡げ充実を図っている。高宮氏はこれの推進に携わり、アステールプラザを拠点に「オペラのまち広島」を全国にアピールする様々な複合的・継続的な事業を展開。計画している。
<教室>
アステールプラザ大ホール
住所:広島市中区加古町4-17 市電利用の場合:宇品行(紙屋町経由)-市役所前下車(600m) 江波行-舟入町下車(400m) バス利用の場合:広島バス 24番路線 吉島営業所行または吉島病院行-加古町下車(200m)
フルオーケストラをバックにした本格的なバレエ・オペラ・ 演劇が上演できる大ホールの他に、移動式の能舞台が設置さ れた中ホール、客席と舞台の位置を自由に設定できる「多目 的スタジオ」など、多彩な劇場を持つ芸術の多目的空間。 Website:http://h-culture.jp/
カテゴリ:【芸術】 言 語 : 日本語のみ 定 員 :15人
参加対象:中学生以上