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​授業レポート

レッツ!フォタリング ~自転車×写真×川のまち広島~

自動車とも徒歩とも違うスピードと視点で

前日に降った雨も上がり、雲ひとつない青空が広がった、3月15日。 RCC中国放送の玄関前には、虹のようにカラフルな自転車たちが並びました。 ミニサイクルからシティサイクル、本格的なロードバイクまで、車種は実に様々です。 今日の授業、フォタリングとは自転車でのんびりお散歩しながら写真を撮りつつ街を巡ること。 「フォト+サイクリング=フォタリング」ということでこの名がつけられました。 自転車のスピードは、徒歩ほど遅くなく、車ほど早くない、独自の視点を持って移動できる最高のツール。 その特性を生かして「川のまち広島」をテーマに写真を撮りながら走ってみようというのが、授業の目的です。 まずは会議室で自転車に乗るためのルールや自転車の現状を座学で学びます。 先生は、自転車まちづくり研究会のリーダー高田禮榮さん。 「自転車は空気を汚さない、心も身体も健康、手軽で場所をとらない、 人の力で動くのでエコ、という4つのイイコトがあるんですよ」と、高田先生。

さらに、実験で、広島市西区のアルパークから中区の紙屋町交差点まで、 車を利用したときと自転車を利用したときにかかる時間差はほとんどないことが分かり、 お金も時間もかからないというメリットもあるのだそうです。

しかし、自転車に乗るにはきちんとルールを守って利用しなければいけません。 そこで、続いては自転車に関わる基本的な道路交通法を○×クイズ形式でお勉強。 「自転車は軽車両で車道の左端を走るのが基本」、 「二人乗り、酒酔い運電は絶対してはいない」といったことを学びました。 また、現在広島市が取り組んでいる、安全に自転車に乗るための街づくりや、海外での事例も紹介されました。 こうして、しっかりと自転車についての知識を身に着けたところで、 ここからの先生は、プロのカメラマンたちにバトンタッチ。 「川のまち広島」をテーマに、参加者は川の数の6チームに分かれました。 猿猴川チームは野上大輔先生、 京橋川チームは中邑ヒロシ先生、 元安川チームはキクイヒロシ先生、 本川チームは中尾俊之先生、 天満川チームはHAL先生、 太田川チームは小原実先生と、 それぞれの先生がカメラのイロハをレクチャーしてくれます。 さっそく、レポーターは元安川チームに同行することが決定。 簡単に自己紹介と作戦会議をすませると、いよいよフォタリングに出発です! まずは、広い河川敷で「自分の自転車をかっこよく撮ってみよう!」ということに。 ここでは、光の加減や向き、奥行きのある写真を撮るコツを学びます。

生徒さんの持っているカメラは、実にさまざま。 本格的なデジタル一眼レフから一般的なデジカメ、そして携帯電話まで、 それぞれのカメラに合った撮り方を先生に丁寧に教えてもらいました。

その後、原爆ドーム、元安橋を渡って、一路、目指すは宇品橋。 途中、花壇に植えられたパンジーや川面のキラメキを次々とカメラにおさめていきます。 車では一瞬で通り過ぎてしまう風景や、 徒歩では感じられない風を切って走る感覚は、自転車ならでは。 春色のうららかな時間を、思い思いの角度で切り取っていきます。 途中、キクイ先生の奥さんが営んでいるというお店でおいしいサンドイッチをゲットすると、 川辺で練習していたサックスの音色をBGMに、ピクニック気分でランチタイム。

そして、いよいよ川の終点、目的地の宇品橋へ到着。 息を切らしながら駆け上がった橋の上からの眺めも、もちろんカメラにおさめたら、 再び目指すはRCC中国放送本社。帰り道もどんどんシャッターを切っていきました。 およそ4時間のフォタリングを満喫した一行は、 一息つきながら、最後に発表するベストショット2枚をセレクトします。 ふりかえってみると、いつの間にかたくさんシャッターを切っていて、 ベストな2枚を選ぶのは、なかなか時間のかかる作業でした。 こうして、6チーム全員分のベストショットのスタンバイが完了すると、いよいよ発表です。 風景や人物をメインに撮影していったチームや、お互いを撮りあったチームなど、 それぞれテーマを持って取り組んだユニークな作品が飛び出します。 なかでも、旅にはやっぱり食がつきもの(?)なのか、食べ物の話も多く登場し笑いを誘いました。

最後は、全員の写真を順番にスクリーンに映し出し、一つのアルバム(※)が完成! 普段見慣れた風景が、それぞれの視点で切り取られた、素敵な作品となりました。 自動車とも徒歩とも違うスピードと視点で、改めて広島の街を見つめなおすことができた、今回の授業。 自転車とカメラがあれば、いつでも、どこでも、誰でもできる、新しい街の楽しみ方を満喫しました。 いよいよ、行楽シーズン到来。さあ、あなたも今すぐ、レッツ!フォタリング!! (ボランティアスタッフ 森本記子)

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2011年03月05日(土) 10時00分 ~ 17時00分

教室:RCC中国放送 会議室

私たちにお馴染みの乗り物 “自転車”。 通勤や通学、ショッピング等、日々利用される方も多いのではないでしょうか? この自転車が、環境配慮(エコ)、健康増進、快適・便利…様々な観点から改めて見直されています。環境省では「smart move」というキーワードのもと、全国的に日々の移動をエコにするライフスタイルを提案しており、特に中国地方では、「bikebiz」つまり自転車のその利用を促進しています。 また、広島市においても今春から「のりんさいくるHIROSHIMA」という名称で、街なかで自由に使えるコミュニティサイクルの社会実験がスタートします。 そんな動きのなか、今回の特別授業を通じて、いま一度自転車のルールや乗り方について学び、新しい自転車ライドの楽しみ方を発見しませんか? 自転車でのんびりお散歩しながら、写真を撮りつつ街を巡る“フォタリング”。 今回は、広島市内に流れる6つの川を基点に、 6人の広島在住若手フォトグラファーと広島の風景を切り取ります。 雑誌などで活躍するプロ写真家に、直接カメラの技術を教わりながら、“フォタリング”の魅力を誰でも気軽に体験できる授業です。 自動車とも徒歩とも違うスピードと視点で、改めて私たちのまち、広島を見つめる。 春からの新生活を前に、自転車について考え、楽しく体験しませんか? レッツ フォタリング! ■今回参加頂くフォトグラファー (敬称略) 小原実 キクイヒロシ 中尾俊之(CACTUS) 中邑ヒロシ 野上大輔(岸田写真館) HAL 【授業の流れ】 09:30 受付開始 10:00 授業開始(事務連絡、全体の流れ説明) 10:10 講義 高田禮榮先生 (低酸素社会/広島での取り組み(コミュニティ・サイクル等)/自転車に乗る際の基本的なルール/自転車先進国の事例) 10:40 グループに分かれる ルート・諸注意事項の確認 11:10 RCC出発 ~~~~~ (昼食はチームごと) 15:30 RCC再集合 15:40 グループ毎に写真選別 16:10 グループ発表 16:50 まとめ 17:00 授業終了 ※中学生以上が対象となります。 ※傷害保険代等(リクリエーション保険)として100円を頂きます。 ※ご不明な点等ございましたら、ひろしまジン大学事務局(general@hirojin.univnet.jp)までご連絡下さい。 【集合場所】 RCC玄関前に駐輪スペースを用意しています。駐輪後、ロビーにてスタッフがご案内します。 【持ち物】 ・自転車(道路交通法の範囲内で公道を走れる仕様でお願いします) ・お手持ちのカメラ(携帯電話付属のカメラ、デジカメなどデジタルメディアに保存できるもの) ・暖かく、動きやすい服装 ・昼食(各自持参) 【入場】 集合場所へは、授業開始時間までに必ず集合して下さい。 なお、10分を超えて遅刻された場合は受付終了となり、授業へ参加することが出来ませんのでご注意下さい。 当日、急遽キャンセルの場合、下記の連絡先にご連絡下さい。 この授業は環境省とRCC中国放送による『「移動」を「エコ」にsmart move レッツ!バイクビズ』キャンペーンとのコラボレート企画です。 中国四国地方環境事務所 RCC中国放送 レッツ!バイクビズ キャンペーン (授業コーディネーター 平尾順平 キムラミチタ)

<先生>

高田禮榮 / 自転車まちづくり研究会 リーダー

社団法人 建設コンサルタンツ協会中国支部 道路部会 副部長 (中電技術コンサルタント株式会社) 社団法人 建設コンサルタンツ協会中国支部は平成18(2006)年から“自転車とまちづくり”をテーマに、自転車利用に関する意識調査や、マップの作成・配布、イベントやフォーラムの開催など、様々な取り組みを通じて、自転車の利用促進に向けた社会貢献活動を展開されています。活動登録メンバーは約40名、アフターファイブを利用しての地道な活動も今年で5年目を迎えます。活動の概要は以下のホームページをご覧ください。 http://www.jcca.or.jp/kyokai/chugoku/101207/index.html

小原実 / フォトグラファー

広島を拠点に中国・関西地方で活動するフリーフォトグラファー。ブライダル、ライブ、モデルなど、撮影案件は多岐に渡る。元デザイナーの経験を活かし、光を操った独創的な写真を撮る。一番の得意は、ライブ撮影。広島生まれ。広島修道大学卒。 WEB SITE ▷ http://kiss-hug.com

キクイヒロシ / フォトグラファー

1974年生まれ。大学在学中の98年よりフリーとして活動。ライブ、本通、カープ、ヒト、料理、オートバイなど、被写体となる万物に愛を注ぐ。本通マガジン「Φ(ウー)」誌上で写真コーナーも開設。 自身も新米パパであり、ひろしまジン大学カジダン・イクメンサークル「パパレモン」の発足メンバーでもある。

中邑ヒロシ / フォトグラファー

1973年、福岡生まれ。親の仕事の関係で静岡・山口を経て、その後単身広島へ。幼少より絵を描くのが好きで、物心つく頃にはイラストレーターを目指す。17歳の時に出版社に声をかけてもらったことを逆に区切りと感じ、絵の世界から音楽の世界へ。プロのバンドマンを目指して活動。20歳で広島へ。 音楽プロモーターやTV局でバイトをしながらの活動の後に2001年、音楽雑誌社へカメラマンとして入社して編集にも携わる。2003年、フリーカメラマンへ。以降、雑誌・フリーペーパー・インターネットサイト等の各メディアにて人物撮影をメインに活動中。2008年、「GALLERY SORA」「広島PARCO LIBLO」にて個展『1st. photo exhibition「ロケンポップ」Rock&Pop -HIROSHIMA indie girls-」を開催。

中尾俊之 / フォトグラファー

1979年生まれ。 高校生の時に、家にあった父親の1眼レフで写真を始める。 その後、建築写真家、商品撮りのスタジオを経てCACTUS入社。 現在、広告、建築、雑誌等で活動。 空気感のある写真を心がけ、写真に魂を込める。

野上大輔 / フォトグラファー

写真を撮ることが好きで、21才の時「キシダ写真館」に入社。その後コツコツと営業写真技術を学びながら、すくすくと育つ。プライベートでも「idims」という集団にて写真の作品制作に励み、年1回の展覧会を行う。主に人物撮影を好む。まだまだ発展途上の35才、写真一筋がんばり続けます。

HAL / フォトグラファー

広島市出身・在住。歴15年の女性カメラマン。アパレル販売、営業、工場勤務、レコード会社、テレビ局制作などを経てカメラマンの道へ。フォトスタジオ「ACTOR」の芥川氏に師事し3年間アシスタントとして実績を積む。主に人物撮影を得意とし、音楽、ファッション、美容関連や、企業団体のPR媒体などの分野で活動中。街の風景や人との出会いを楽しみながら、被写体とのコミニュケーションや光の使い方など、自然の中でのちょっとした撮影のコツをお伝えしたいと思っています。

<教室>

RCC中国放送 会議室

住所:広島市中区基町21-3 紙屋町(バスセンター)より徒歩7分 市内電車白島線 縮景園前より徒歩5分 広島城本丸の東側です RCC本社内にある会議室です。 RCCは1952年開局。広島県で唯一のテレビ、ラジオ兼営局。 広島の未来づくりに役立つ放送局であるため、「ひろしま応援団」「コミュニケーション放送局」「情報の地方分権」という3つの約束を掲げ、広島の皆様のために放送活動を行っています。 website:http://www.rcc.net/

カテゴリ:【環境 / 校外学習】 言 語 : 日本語のみ 定 員 :30人

参加対象:中学生以上

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