ミミズコンポストをつくろう ~家庭でできるゴミ・ゼロ社会への第一歩~
あ、暑い! お盆が過ぎてもまったく涼しくならない酷暑の土曜。会場となった本通り東端の「アートパークかみやちょう」には、ミミズに食べてもらうことで生ゴミをリサイクルする装置「ミミズコンポスト」を作るべく、生徒たちが集まりました。女子高生とお母さんのコンビ、アラフォーらしき男性、ノースリーブがまぶしい20代美女など、顔ぶれはかなりバラバラ。主婦の人が多いのかなーと想像していた私の予想は裏切られました。エコって、幅広い世代が興味を持てる話題なんですね。 まずは受付。普段は無料の授業ばかりのひろしまジン大学ですが、実は今回、ミミズコンポストの材料費と、完成品を後日送るための送料が必要でした。1台5500円ほどのところ、広島市民の生徒さんには嬉しい情報が! 広島市ではミミズコンポストへの購入助成を行っており、実質約2000円で購入できたのです。パチパチパチ…。 支払いを終え、さっそくミミズコンポスト作り…の前に、お勉強の時間。最初に広島市環境局の橋本和明さんが登場し、広島市でのゴミ問題への取り組みについて教えてくれました。ここで目からウロコ!だったのが「1970年代頃は、生ゴミは肥料として売られるほど価値があった」という話。化学肥料の台頭と、プラゴミが分別されずに混ざることで、生ゴミは焼却処分されるようになったのだとか。じゃあ分別しろよ、という話で、実は「広島市が、昭和50年、全国に先駆けて5種類分別を始めた」というのが二つ目のトリビア。現在でも続いている紙袋による可燃ゴミ分別は全国的にも珍しいんですって。生ゴミの水切りが必要なことから焼却しやすく、とても環境に優しいのだとか。その後平成16年に現在の8種類分別が始まり、今でも広島は「政令指定都市の中で最もゴミ排出量が少ない市」の座を譲っていません。でももっとゴミの量、減らしたいですよね…? ということで、家庭からのゴミ排出量を減らす試みのひとつとして、ミミズコンポストへの助成を行っているのだそう。なるほどー。 続いて講義してくださったのが、「広島ミミズの会」の加用誠男さん。ミミズコンポストについての話が主かな…? と思いきや、ここから始まったのが思いがけずディープな加用さんのミミズLOVEトーク。ミミズとの出会い、いかにしてハマっていったか、ミミズは何日で大人になるか…。聞いてるだけで私もミミズ好きになってしまいそう!「僕はミミズのパパラッチ」「1回やるとやみつきになりますよ~」などの名言も飛び出し、加用さんがミミズを単にゴミ処理のためだけでなく、ペットのように慈しんでいるのだなあということが伝わってきました。ゴミの入れ方、害虫発生の予防法などの実用的な説明も伺ったところで、いよいよ実践! ミミズコンポスト作りです。 ミミズコンポストの作り方は、いたって簡単。①衣装ケースなどのプラスチック容器の底に直径3cm程度の穴を数十個開け ②容器の蓋にキリで空気穴を空け ③生ゴミを食べてくれるシマミミズを放ち ④水でふやかしたココナツ繊維などの土を加える この4ステップです。ミミズと土を入れてしまうと運ぶのが大変なので、この日は①②の作業を済ませました。つまり穴を空けることが主だったのですが…このときの女子生徒さんたちの活躍が凄かった! 足を高らかに上げ、シャツを脱ぎ、うーん、色っぽいというよりはたくましい…(詳しくはフォトレポートをご覧ください)。女子高生とお母さんは空気穴を「ミミズコンポスト」と読めるように繋げて空けてみたり、それぞれの工夫で、個性あるミミズ箱ができました。 会場には加用さんが自宅で使われているミミズコンポストの完成品も登場。中ではミミズ君たちの頑張りで生ゴミが処理され続けているのですが、驚いたのが土の中から太~いツルが伸びていたこと! ミミズが食べて堆肥となった生ゴミは栄養がたっぷりなので、中でカボチャの種などが発芽してしまうことがあるのだそうです。出来上がった堆肥からは全くにおいがしないことに驚き、コンポストの下の穴から出てくる液肥の回収方法を教えてもらい、土の中のミミズくんたちに挨拶させてもらい…と、ミミズコンポストの実践方法を見せてもらって、授業は無事終了。一瞬、後日受け取る予定の業務用ミミズが大量脱出なう(!)なところを目撃してしまうアクシデントもありましたが、とっても充実した3時間でした! (ひろしまジン大学ボランティアスタッフ 山根尚子)
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2010年08月21日(土) 13時00分 ~ 16時00分
教室:ひろしまアートパークかみやちょう
夏になると気になるのが台所の生ゴミ。
小バエが寄ってきたり、
燃えるゴミの日まで臭いが気になったり…。
そんな悩みをミミズコンポストで地球に優しく解決しましょう♪
ミミズコンポストとは家庭ゴミ減量法の一つとして近年話題になっている”ミミズで生ゴミをリサイクルする環境対策”のこと。
この授業では、まず広島市環境局の職員さんをお招きし、広島におけるゴミの現状をお話し頂くとともに、ゴミの減量、ゴミゼロに向けての活動を学びます。
次に、広島ミミズの会代表の加用誠男先生を迎えてミミズコンポストを体験実習。
ミミズコンポストの効果や使い方についての講義を受けながら、実際に自宅で使えるミミズコンポストを楽しく製作します。
広島市では、年間5万8千トンの生ゴミが焼却されているのをご存じですか?
その処理コストは1kg当たり58円、1世帯年間で約12,000円の税金を支払っていることになります。
また、生ゴミの焼却は健康を害するダイオキシンや地球温暖化の一因となる炭酸ガスを発生させます。
これらの問題を、全部ミミズたちが食べてくれるのです。
ミミズがちょっと苦手なあなたも、Dr.ミミズ 加用先生と一緒にミミズの素晴らしいパワーを学びましょう!
ミミズコンポストからゴミゼロな社会をつくりませんか?
【授業の流れ】
受付開始(12:30~)
全体の説明
講義1 「広島市のゴミの現状」 広島市環境局 橋本和明さん
講義2 「ミミズコンポストのいろは」 広島ミミズの会 加用誠男さん
休憩
ワークショップ1 ミミズコンポスト作成
ワークショップ2 堆肥の取り方 実演
質疑応答・まとめ (購入補助申請の説明と書類配布)
【留意事項】
・ミミズコンポスト材料費(ミミズ、箱、土等)として、実費5,500円がかかります(事後、広島市在住の方は広島市による購入補助金[2,600円]取得可能)。
・授業後、作成したミミズコンポストをお持ち帰り頂きます。
(後援 広島市)
(授業企画コーディネーター 南澤克彦)
<先生>
加用誠男 / 広島ミミズの会 代表
1944年生まれ。 2003年より自宅でミミズコンポストをはじめ、2006年「広島ミミズの会」発足。 広島市主催のミミズコンポストセミナーで講師を務める。 以後、学校、公民館、自治体などで同コンポストに関する講師やワークショップを実施する他、ラジオなどのメディアでも普及活動を行う。
<教室>
ひろしまアートパークかみやちょう
住所:広島市中区紙屋町2-3-20 アーバンBLD紙屋町4階 <最寄駅> アストラムライン「本通駅」 広島電鉄(市内電車)「本通駅」 下車後平和公園に向かって本通りを徒歩5分。 「サンモール」斜め向かい
65日間の期間限定で紙屋町のビルの中に出現したビル内公園。 ワンフロア200坪を使い切って、チャリティーワンデーショップ「ひろしまのざっかてん」やMAYA MAXXによるライブペインティングなどのイベント、だれでも遊べる広い公園スペース、ミニシアターやドリンクスペースが出現します。 http://www.gallery-g.jp/
カテゴリ:【環境 / 生物】 言 語 : 日本語のみ 定 員 :15人
参加対象:どなたでも。
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